地域発の
臨床研究指導・
サポートを
私たちが
バックアップします

  • 八重樫伸生
    東北大学大学院医学系研究科長
    医学部長

    八重樫 伸生

    東日本大震災の経験や昨今の我が国をとりまく世界情勢を踏まえると、我が国の災害医療において現在求められている医療人材とは、平時(準備期)から地震などの特定の災害だけでなく、災害の種類にかかわらず災害対応体制を整備し、かつ発災後は急性期のみならず慢性期まであらゆるフェーズで実効的に対応しうる人材です。 本事業では、経験豊富な教育スタッフが、その経験や反省をもとに職種横断的な実践的教育プログラムを構築いたしました。 東北大学大学院医学系研究科は、主に新設した修士コースや博士コースにおいて、災害予防、災害医療、災害復興を多角的な視野で科学的に理解し、これらを対象とした臨床研究を遂行できる教育環境を提供いたします。多くの受講生が集うことを祈念しております。

  • 竹石 恭知
    福島県立医科大学
    医学部長

    竹石 恭知

    我が国は自然災害が多く、昨年も地震や豪雨災害がありました。本プログラムは、東北大学と福島県立医科大学が共同し、あらゆる災害、フェーズ、立場からマネジメントできる人材を養成することを目的としています。 自然災害とCBRNE災害等の複合災害にも対応でき、急性期から慢性期まで、現場でも後方支援でも活躍する実効力、多職種でのチーム活動や他組織との連携ができる、そんな「コンダクター型災害保健医療人材」養成を目指します。 災害医療には、医療従事者や行政職など、多職種の協働、組織を越えた連携が求められます。本学の東日本大震災の対応経験、放射線災害に対する教育などを生かし、本プログラムを通じて、これからの災害対応に必要となる人材育成に貢献していきたいと考えます。

  • 冨永悌二
    東北大学 副学長
    東北大学病院 病院長
    東北大学病院
    災害対応マネジメントセンター
    総括本部長

    冨永 悌二

    東日本大震災では最前線の病院が疲弊しないように後方支援するのが大学病院に課せられた使命と考え、東北大学病院では発災後1566人の入院患者を受け入れ、そのうち456人が東北沿岸部などの遠隔地からの患者でした。4か月でのべ2000人以上の医療スタッフを全国から届いた物資と共に県内外の医療機関へ派遣しています。 この活動は大学病院としての災害対応のモデルとして高く評価されています。このたび「コンダクター型災害保健医療人材の養成プログラム」が採択され、このような我々の経験を次世代に伝えることができる機会をいただきましたことを大変うれしく思っています。受講生の皆さまには、実体験に基づく様々な災害対応のノウハウをご習得いただければと考えております。

  • 石井 正
    東北大学病院
    総合地域医療教育支援部 教授
    (事業実施責任者)
    東北大学病院
    災害対応マネジメントセンター
    災害コーディネート部門長

    石井 正

    もう8年前になる東日本大震災発災時、宮城県の石巻赤十字病院に外科医として勤務していた自分は、偶然にも宮城県災害医療コーディネーターでもあったため、石巻圏域において自分自身にとって初めてとなる本格的な保健医療救護活動を統括しましたが、知識不足・経験不足により、大変苦労しました。 この経験から、次の大災害により円滑に対応するためには、災害保健医療を包括的実践的に学ぶ教育システムによる人材育成が必要と強く思っておりました。 本プログラムはまさに、東日本大震災時に未曽有の災害対応を実行した東北大学と福島県立医科大学が強力タッグを組み、実働経験を踏まえた実践的な人材育成プログラムです。事業の遂行につきましては、全力を尽くす所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 島田 二郎
    福島県立医科大学
    附属病院
    ふたば救急総合
    医療センター
    教授

    島田 二郎

    近年は何らかの医療提供が必要な災害が多発していますが、これらの災害に対応する医療人材はまだまだ十分ではありません。 本課題では、あらゆる災害に対応できる人材を育てることが求められています。東北大学と共同で取り組みますが、本学の役割は放射線災害をはじめとした、特殊な災害への対応もできる人材を育てることです。 特殊災害というと気後れするかもしれませんが、多くの災害対応同様、そのキーはコミュニケーションです。専門家だけで対応できるほど災害対応は簡単ではありません。 多くの力を集めてこそ、困難な状況を打破できると思います。この力をまとめる人材を育てていきます。多くの方がこの課題に取り組んでくれることを期待します。

  • 今村 文彦
    東北大学災害科学
    国際研究所長

    今村 文彦

    本プログラムは、東日本大震災や最近の自然災害での経験と教訓を踏まえ、地域医療の課題にも創造的に対応し解決していく人材育成プログラムであります。災害対応サイクル等の中で、事前、事中、緊急対応時、事後の復旧、復興などのフェーズに対応した課題の整理と解決が求められています。日常での地域医療と非常時での災害医療との融合人材養成プログラムは、今後の我が国だけでなく海外にも波及する内容であると期待されます。災害科学国際研究所で得られる最新の知見を提供し、さらに地域での実践的な活動の展開を連携する中、本プログラムの1役を担いたいと思っております。

  • 佐々木 啓一
    東北大学大学院
    歯学研究科長
    歯学部長

    佐々木 啓一

    課題解決型高度医療人材養成プログラムでは医科、歯科の協働が求められており、「コンダクター型災害保健医療人材の養成プログラム」には、歯学研究科が参画しています。東日本大震災の際には、歯学研究科からも多くの歯科医師を被災地に派遣し、医療救護に当たりました。医療救護により被災者の食機能を保全し、また口腔ケアを行うことで誤嚥性肺炎の発症予防に大いに貢献しました。しかしながら派遣地の選定、現場での活動では、コンダクターの不足から大変苦労しました。災害対応において医科歯科連携が重要であることは、熊本地震や広島豪雨災害の際にも認識され、それを理解し対応できる人材養成が喫緊の課題となっています。本プログラムの教育効果をより高めるため、歯学研究科は尽力します。

  • 森野一真
    NPO法人
    災害医療ACT研究所
    代表
    山形県立中央病院 副院長

    森野一真

    特定非営利活動法人災害医療ACT研究所は2012年3月に石巻で設立され、東日本大震災を始めとする実災害における経験をもとに、災害時の保健医療福祉のコーディネートのあり方や具体的業務を理解するための研修を提供します。研修カリキュラムは無理なく学習できるよう、段階的に構成され、受講者が受け身とならず、我が身のこととして考え、気づき(Eureka!)を得ることを目標としています。特に、災害保健医療コーディネーション実習では実際の対応を疑似体験することができます。設立から2018年11月までに4,147名が当法人の研修を受講され、平均満足度は90%と高い評価をいただいております。どうぞよろしくお願いします。